聖地アルナーチャラのカルティガイ ディーパム祭 2019 ティルヴァンナーマライより

わたしは今、南インドの聖なるかがり火の山として知られるアルナーチャラ山のあるティルヴァンナーマライの街を訪れています。



この地域では毎年タミル暦のカルティガイ月の満月にかけディーパム祭と呼ばれる光の祭典が開催されていて、その最終日にはアルナーチャラ山頂に聖なるかがり火が灯されます。この行事はマハー・ディーパムと呼ばれ2019年は12月10日がその日にあたっていました。



それは神シヴァが地上に降臨する瞬間であるとも言われ、今年は山頂まで登ってその点火に立ち会うことができました。最近はアルナーチャラ山の登頂が禁止になっているとの情報も聞きますが、現地神職の知人に聞いた話では現時点で登山制限があるのは山頂にかがり火が灯されるディーパム祭最終日とその翌日の二日間だけで、それ以外の日は以前通りに登頂可能になっているそうです。登山制限のある二日間は登頂パスなどが発行され一日2500人のみの入山制限が行なわれていました。


また最近は山頂から現地テレビ局のライブ配信が行なわれているようで撮影班も見かけました。


山頂でのマハー・ディーパムに参加した翌日は、ギリバラム(プラダクシナ)と呼ばれるアルナーチャラ山の周囲を右回りに巡礼する儀式も行い、いま一息ついているところです。


ギリバラム・デイと呼ばれる毎月の満月の時期には250万人とも言われるほどの膨大な数の人がこのアルナーチャラ山を巡礼する儀式を行っているそうです。








ディーパム祭最終日の山頂で聖なるかがり火が灯される瞬間のエネルギーの高まりは奇跡の瞬間に立ち会っているような高揚感があり、現地の巡礼者たちもみな感応状態、山頂にいる人みなで神シヴァが降臨する環境を創りだしているようでした。




・・・かがり火が灯される午後6時が近づいて来ると、周囲にエネルギー場が出来上がって来ているのが伝わって来ます。


みな感応状態になり、存在が降りてくる瞬間が人間と神々によって創り出されます。



私達人間、ここに偶然居合わせた人々によって最高の状態を創りあげようとしています。





男性たちの勇ましい掛声が一斉にあげられ始めます。


ほら貝が尚のこと効果的に鳴り渡り、ますます歓声が大きく響き渡ります。


アルナーチャラ!


大人数の男性の呼び込みが甲高く、最高潮に・・・



もっと火を!



オー!



もっと、もっと、もっとだ!


オー!


オー!


オー!


アルナーチャラ! アルナーチャラ! アルナーチャラ!



歓声が最高潮に達し聖なるかがり火が点火されます。





午後6時にかがり火が点火された後もしばらくは山頂にとどまり、山を降り地上に戻ったのは深夜の零時前でした。


いつものようにどろんこでした。

でも、楽しかったですよ。

服は、風で火の粉が飛んできて穴があいてましたよ。




山頂では神シヴァの力というものをヒシヒシと感じました。頂上にいた警官たちも聖なるかがり火に向かって祈りを捧げていましたよ、彼らと笑い合えたのもいい思い出になりました。





アルナーチャラ・ディーパム、光の大地インド。





アルナーチャラ山頂に灯される聖なるかがり火はディーパム祭最終日から10日ほどは毎日午後6時になると再び点火されています。


そんなこともありいまは現地滞在中に再び山頂を訪れてみたいとも考えているところです。






太古の聖典プラーナの神話には巨大な光のリンガ(円柱)として地上に出現し、アルナーチャラ山に姿を変えたというシヴァ神についての記述があるそうです。


『・・・光のリンガは眩しすぎて直視できなかったため、神シヴァはかわりに自身をアルナーチャラ山としてあらわし、次のように宣言した。

月がその光を太陽から得ているように、他の聖地の神聖さはアルナーチャラに由来するものである。ここは私を崇拝しイルミネーション(魂の光輝)を得ようと望む者のために私が地上に顕現している唯一つの場所である。

アルナーチャラはOMそれ自身である。

光のリンガを記念し私は毎年カルティガイの時期に平和をもたらす烽火としてこの丘の山頂に姿を現すであろう。』

Because the column of light was too dazzling to behold, Siva manifested Himself instead as the hill Arunachala, declaring: "As the moon derives its light from the Sun, so other holy places shall derive their sanctity from Arunachala. 

This is the only place where I have taken this form for the benefit of those who wish to worship me and obtain illumination. 

Arunachala is OM itself. 

To commemorate the column of light, I will appear on the summit of this hill every year at Karthigai in the form of a peace-giving beacon."
(from P41, Bhagavan Sri Ramana: A Pictorial Biography)




それでは、南インドの聖地アルナーチャラより

南インド、アルナーチャラ山頂の聖なるかがり火 2019.12.10撮影
南インド、アルナーチャラ山頂の聖なるかがり火 2019.12.10撮影

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